ヒヤヒヤしながら吹雪の渓谷鉄道を走破!
こんにちは、たびなかです。
先日の大雪寒波が襲来した日、わたらせ渓谷鉄道の旅にでかけていました。
「わぁ、雪が降ってるー」なんて思いながら、窓の外を眺めつつホテルの朝食をとり、わたらせ渓谷鉄道の間藤駅へ向かうため、朝一番の日光駅発のバスに飛び乗りました。念願のわたらせ渓谷鉄道に乗るワクワク感でいっぱいです。
バスの運転手さんとも、「道が悪いから少し遅れちゃうかもしれないけど、列車には間に合うと思いますよ~。朝一の列車は動いてるみたいですしね~」と、特に深刻さを感じない会話を交わしていました。
ですが、乗客は私ひとり。窓の外は激しく吹雪いています。ふと「私、もしかして無謀なことをしているのでは…?」と胸がざわつき始めました。思わず、何かあった時のために旦那さんにこの後の行程をLINEで共有し、ちょっとした覚悟を決めました。
フリーパスを持っていたことを忘れて小銭を用意してしまうほど動揺していましたが、バスは遅れることなく間藤駅に到着。駅に着けば状況がわかるかもと期待して駅舎に入りましたが、そこには誰もいません。駅員さんも乗客も、まったくの無人…。
「うそぉー」と思いながら駅舎の中を見渡すと、「当駅は無人駅です」の案内が。そうだったんですね(泣)。「お客様自身でホームに出てお待ちください」と書かれているものの、雪でホームがどこかよくわからないし…。
とりあえず、桐生からの列車が出発の6分前に着くはずなので、それまでの数分間、ドキドキしながら待ちました。バスの運転手さんから「遅れるかもしれないよ」とは聞いていたので、待ちぼうけも覚悟していましたが、なんと定刻どおりに到着!
列車を見た瞬間、喜びと安堵感でいっぱいに。駅員さんが動いている姿を目にして、まるで飼い主に駆け寄る犬のような気持になりました。
車内は思っていた以上に温かくて快適。乗客は私ひとりかと思いきや、発車直前に駆け込んできた方がいて、思わず満面の笑顔で迎えてしまいました。
吹雪のなか、町から町へとたんたんと走る列車。観光列車のイメージがありましたが、ほとんどの利用者は地元の方のようで、改めて「生活の足なんだなぁ」と実感。そして「もともとスピードを出さない列車だから、雪でも遅れずに運行できるのかもなぁ~」と考えたりと、観察する余裕も出てきて、少しずつ感情と思考のバランスが平常に戻っていきました。
そして、ふと思いました。「この車窓の眺めって、狙って得られるものじゃないよなぁ、もしかしたら、すごくラッキーなのかも…?」と。
桐生に近づくにつれ、雪は徐々に薄れていきましたが、まだ降り続いていました。それでも、町歩きに支障がない程度だったので、予定どおり観光を満喫。吹雪のなかで心細さを感じていた朝とはまるで別人のように、楽しい時間を過ごしました。
ちなみに桐生では雪はめったに降らないそうで、「なかなか貴重なタイミングですよ」と地元の方にも言われました。そして、わたらせ渓谷鉄道は、雨には弱いけれど、実は雪には強いのだそうです。
なんとも濃淡激しい、濃ゆい旅になりました!








