旅でのトイレのリアルとロマン

こんにちは、たびなかです。

11月19日は「世界トイレの日」ということで、旅でのトイレにまつわるお話をしたいと思います。

旅をしていると、男性をうらやましいと思う唯一の瞬間があります。それは、トイレの場面です。
長い列に並ばなければならないとき、汚いトイレを目の当たりにしたとき――そんな瞬間に「女である自分」を呪いたくなることが。

特に海外旅行では、ヨーロッパにしろアジアにしろ、飲食店であっても観光施設であっても、恐ろしく汚いトイレに出くわすことは珍しくありません。
振り返ってみて印象に残っているのは「よくあのトイレに入れたな…」と思う場面がほとんどで、詳細に語るのがはばかれるような衝撃的なものも。

しかも紙がなかったり少なかったり、チップを払っても一切れしか紙をくれないこともあるので…
私はいつしか移動の多い旅では(ほかを探す余裕がないので)、芯を抜いたトイレットペーパーを携帯するようになりました。
いざ持ち歩くようになると、意外と使わずに済んだりするのが不思議なのではありますが…持っているだけで安心感を得られるお守り的存在。
ちなみに、トイレに行きたいときに荷物を誰かに預けたりできないことも多いので、ひとりでも荷物を持ちながらトイレに入れるよう、バッグはリュック派。
そしてウェットティッシュの携帯はもちろん、石鹸がないこともあるので紙石鹸も必須です。
楽しい旅に影を落としがちなトイレ問題への対策は思いつく限りしていきます!

一方で、昔の建物のトイレや浴室を見るのは、私にとって旅の楽しみのひとつ。
歴史的建造物を訪れた際には、まず「トイレは公開されているかな? 浴室は見られるだろうか?」と探してしまいます。
それは、かつての人々が確かにそこで生活していた痕跡を感じられる場所だから。
「ここで彼らが暮らしていたんだなぁ」と思いを馳せる瞬間は、この上なく心が躍ります。

ポンペイのトイレ、ベルサイユ宮殿のトイレ、姫路城の厠…
当時はフィルムカメラの時代で撮り惜しみしながら旅していたので、写真が残っていなくて残念なのですが…
私が旅の醍醐味を感じる瞬間のひとつです。